スクールアルバム　ステアのカメラマン日記

お天気が崩れる予報だったのに

とってもいいお天気で、テンションのマッチンです。

雨の多い北陸、特に冬場に良いお天気だと

何だかお得な気持ちになりますね～♪




さて、こんな良いお天気の日ですが

今日の一冊はとってもエロスです。

ぜんぜん爽やかな一冊ではないですね(笑)

どちらかというと、どんより曇って薄ら寒い日なんかに

お家にこもって読むのに適しているかと・・・



題名　　　　　愛の渇き
作者　　　　　三島由紀夫
オススメ度　　☆☆☆☆☆





大阪近郊の富豪の家でおきる恋愛殺人事件。

うーん、こう書くと２時間サスペンスのようで見もふたも無いなぁ・・・


とある後家さん（悦子）が、靴下を２足を買ったところから殺人を起こすまでの心理が見事に描写されています。

一人思い悩み空回りする悦子の姿は滑稽なのですが、なぜかその心情には共感してしまいます。

悦子が思いを寄せ、主人公とは対極的で健康的な精神をもつ三郎に対しても

悦子同様に、その健康な精神と肉体に憧れを感じ、同時にその鈍感さ、凡庸さにじれったくなります。


悦子という女性の心理と行動が、まったく隙がなく実在するかのように描かれていて

一人の不毛な愛に生きる女性の人生を追体験したかのように感じる作品です。


なので、今日一日を爽やかに過ごしたい方には、こんなお天気のいい日にはオススメしません。

でも、こんなに爽やかで良いお天気だからこそ、悦子の不毛さが際立つとも言えますので

十分にこの小説を堪能したい方には、オススメです♪


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